コロナ時代の時の人・白鳳大学教授 岡田晴恵さんの着こなしについて
TVに登場したときから、気になっているのがコロナが生んだ時の人・白鳳大学教授岡田晴恵さんである。
最初の1、2週間は縦ロールのロングヘアーだったのを、
最近はハーフアップのさりげなくだらしな系のヘアスタイルにイメージチェンジ。
いつもきれいにメイクアップして、耳たぶには2個のピアスを光らせている。
ファッション的にはおしゃれ、とは言い難いが、おしゃれ好きであることはよくわかる。
なにより関心するのは、ご自身が似合う服をよくご存じである、ということ。
色白で肌がきれいなので、明るいパステルカラーがよく似合う。
あの年齢(50代後半?)では手が出にくいレモンイエローや薄いパープルやピンク、ブルーのきれい色を上手に着こなしていらっしゃる。
デコルテを大きく開けているのも彼女の服選びの特徴だ。
失礼ながら、ややふっくらされているので、シワがなくきれいなデコルテであることを、ご自身がよくわかっている。
何度かシャツカラーで出演されているのを拝見したが、ネックラインからお顔に続く綺麗なスペースを隠してしまうと、地味で平凡な印象になってしまうようだ。
甘さのあるレースや花のモチーフ使いのある服もよく着ていらっしゃる。
彼女くらいの年齢で、あそこまで甘々な服を着ると、逆に“おばさん”になってしまう傾向があるものだが、
比較的若々しい印象にまとまっているのが興味深い。
その一因となっているのが、もしかしたら、あの黒タイツ!?かもしれない。
トップス、ボトムスともに明るい色をお召しになることがほとんどなのだが、
必ず足元はマットな黒タイツと黒のフラットシュースでキメている。
これは、単に脚を細く見せるためであったり、
長時間の生主演なので、足が痛くならないようにカジュアル靴にしている、というだけの理由かもしれない。
が、しかし、
女性なら少なからずそういう選択を迫られる時があるものだが、
TV出演ともなれば、通常の選択に従えば、ナチュストや薄い黒ストッキングあたりでまとめるものではないか。
靴にしても履きやすいローヒールパンプスを探すのは、そう難しいことではない。
それを、あえてパステルカラーの服に黒タイツと黒カジュアル靴、というのは、
このコーディネートが彼女のスタンダードであるからだと、3月に入った頃に気がついた。
ピンクや黄色の服に黒タイツ(ストッキングではない)を合わせるのは、
少し前に若い人たちの間でよく見られた着こなし方だ。
岡田教授の着こなしはその流れを踏襲しているに違いない!
見方を変えれば、この黒タイツとフラットシューズがあるから、
ラブリーな甘々ファッションが、さほどおばさん臭く見えないのではないだろうか。
が、しかし、
それではやってみようかと、岡田さんスタイルにチャレンジしてみる方もいるかもしれないが、
このコーディネート、実際にやってみると、案外着こなしが難しいのだ。
着こなすとは慣れに依る部分が大きいが、パステルカラーの服にマットな黒タイツも然り。
慣れていないと、脚だけが異常に黒く目立ってしまって、着心地の悪さを感じるものである。
実際には、黒いマットな脚が服に比べて目立ちすぎるかどうかは、
第三者が見て決めることなので、着慣れているかいないかには関係ないと思うが、
着慣れたスタイルでいると、自ずと自信のようなものが醸し出されるのではないだろうか。
お見受けするところ、岡田晴恵さんの黒タイツスタイルは、まさにそれだと思うのだ。
そこでつくづく思ったのは、
失礼ながら(何度も失礼していますが)、若く容姿端麗な美魔女タイプでないにもかかわらず、
全体として華やかな綺麗なイメージでいらっしゃるのは、
一にも二にも、ご自分が似合うものをご存じである、ということ。
おしゃれの原点は、これに尽きるのだなあ、と
ピンクのワンピース姿の岡田さんを観ながら、
あらためて感じるのだった。
5月に入れば、さすがにマットな黒タイツは履けないだろう。
岡田さんが、そのときどんなスタイルで登場するのか、今から楽しみである。
(文・古川嘉子/“40歳からのキレイとチャレンジ”を掲げるミセスモデル事務所「pearlyterrace」代表。雑誌・書籍編集者)