コロナ拡大、接触感染が中心か!?
テレワークやWEB会議の活用で、ほぼ自宅で仕事ができる場合もあるが、
一方で、まったくそれが叶わない仕事も存在する。
身近でいえば、TV業界や広告業界で働く人。
TVの生放送は自宅からWEB出演する人も多くなったが、
局アナやメインMCなどは、そうもいかない。
例の「報ステ」富川アナがその代表格であるが、
まさに体を張っての職務だ。
TVを陰で支えるスタッフも同じだ。
富川アナから感染した赤江珠緒アナのご主人がそれ。
「報ステ」のチーフプロデューサーだったことから、濃厚接触したらしい。
現在は、奥さんの赤江さんも感染し、まだ感染していない2歳の子どもを同居しながらケアしているという。
そんなとき、この災禍の中、PRその他の業界を渡り歩いて仕事をしている知人と連絡する機会があった。
この人も、まさにテレワーク不可の一人だろう。
ただ、そういう危険と隣合わせにいる人は、概して豊富な情報と智慧を持っていることが多い。
その人物からの情報によると、
このコロナウィルスは、飛沫感染よりも接触感染でうつることが主ではないかと言われている、とのこと。
確かに、今回は風邪防止の常套句である「うがい」に代わって「手洗い」が奨励されている。
接触感染主犯説を端的にうかがわせるのが、院内感染だ。
不足しているとはいえ、マスクはつけているだろう看護師や医師が、患者から感染するケースが目立つ。
大規模な院内感染を起こした永寿総合病院のクラスター班調査結果では、
感染病棟と一般病棟を病院スタッフが行き来していた、とのこと。
一部感染防止にルーズな点もあったようだが、
靴の裏についたウィルスが感染拡大させているとの説もあるので、
スタッフが感染病棟からそのまま一般病病棟に移動すれば、感染拡大は当然かもしれない。
マスクや防護服は取り換えても、靴までは気も手もまわらないのが現状であろう。
また、
あのダイヤモンド・プリンセスでは、個室に隔離されていた多くの乗客が感染した。
部屋に運び込まれた食事や、その他のものにウィルスが付着していた、と考えるのが論理的である。
そう考えていくと、これまで人込みを避ける一辺倒で対処してきた感染防止策は、
もしかしたら不十分な面があるのではないか。
そう思ってググってみると、確かにあるある、注意すべきは接触感染!という趣旨の記事が。
中でも驚きだったのは、中国では買ってきた食材をすぐに冷蔵庫に入れないという記事だ。
低温を好むウィルスにとって、冷蔵庫は格好の生存条件となるので、
買ってきたものは、しばらく空いた部屋などに放置しておくか、
拭いて除菌してから収納しているのだそう。
先の知人からも、危ないのはパンなど包装されているもの、との指摘あり。
野菜などは、しっかり洗うことが求められるし、
触った手もきちんと洗わなくてはならない。
実際、撮影や会議に出席すれば机やイス、ドアノブなどに触らないで済むことは、まずないし、
触ったときにいちいち手先を消毒するようにしても、
忙しくなってくると、つい忘れることもある。
そのうち、目や口を触ってしまうということは十分考えられる。
あらためて、不用意な接触には気をつけたいと思う。
もちろん飛沫感染も重大な感染経路なので、
ソーシャルディスタンスをキープする、マスクをするなどの措置はマストだが、
これまでとはレベルの違う接触感染防止を念頭に行動する必要があるのではないか。
インフルエンザのときと同じに考えていると、
思わぬところからウィルスを我が家にお迎えすることになりそうだ。
(文・古川嘉子/“40歳からのキレイとチャレンジ“を掲げるミセスモデル事務所「pearlyterrace」代表。雑誌、書籍編集者)