初めてのネットスーパーでの買い物
世界的靴デザイナーのセルジオ・ロッシ氏の死去にも驚いたが、
女優の岡江久美子さん(63)のコロナ死去の一報は、驚くというよりショックに近い衝撃だった。
報道によると、昨年末に乳がんの手術を行っていて、
その時、抗がん剤を使用したため、免疫力が落ちていたのではないか、とのこと。
今月3日に発熱し、6日に急変、ICUで人工呼吸器をつけていたようだ。
昨日は、陽性反応が出た50代男性が自宅療養中に死亡しているのが見つかった。
路上で突然死した、コロナ陽性の60代男性もいる。
慶応病院でコロナ以外の症状で来院した患者にPCR検査をしたところ、
6%の人が陽性だったそう。
この比率で計算してみると、
東京の人口927万人の6%である、約55万人が感染している可能性があるということだ。
それが、公式発表では東京の感染者は3573人!!
なんという嘘っぱち!
この約150倍の感染者が東京にいる、と言っても過言ではないのに・・・。
そう思うと、これまで半ば運動のつもりで行っていたスーパーへの買い出しもにわかに恐ろしくなってくる。
実際、今のスーパーは国民に残された唯一のレジャーランド。
家族総出でショッピングを楽しむ姿がどこのスーパーでも見受けられる。
気持ちは痛いほどわかる。
この気持ちのいい季節の中で、子どもでなくても戸外の空気を吸いたくなる。
が、しかし、今はそんなことを言っている場合ではない。
肩が触れ合うようなスーパーで、55万人のうちの1人や2人にで出会っている可能性は十分ある。
それで、遅まきながら気が付いたのが、とネット通販だ。
調べてみると、いろいろあるようだが、
どこも注文がいっぱいで、すぐには届けてもらえない。
すでにネットに切り替えている人は予想外に多いようだ。
かなり慎重に感染予防の措置をとっているつもりだったが、上には上がいるものだ。
出遅れ感をヒシと感じながら、それでも何とか生鮮品以外の食品を大手のスーパーに注文。
が、しかし、お届け日は指定できず、いつになるかもわからない状態だ。
小池都知事の定例発表では、毎日の買い物を3日に1回にするよう呼びかけがあった。
もとより、毎日なんて買い出しに行かないが、
瓶缶類や乾物、調味料など、生鮮品以外のものはネット通販にして、
生鮮品だけスーパーで買うようにすれば、3日に1回を週1回にすることもできるかもしれない。
9年前の今ごろは、東日本大震災後の福島第一原発事故の放射能汚染で野菜の買い控えがあった頃である。
あの時は、西日本から野菜を取り寄せていたっけ、とその頃のことを思い出し、
平和な時代に生きているとばかり思っていたが、それはとんだカン違いだったのではないか、と思う。
放射能、ウィルスと、前時代の戦争とはまた違った人類の生存を脅かすものと
今の時代の人間たちは戦っているのだなあと思うと、
これが、後世に伝わる人類の歴史的災禍なんだあ、となにやら感慨深い気持ちにもなるのだった。
(文・古川嘉子/“40歳からのキレイとチャレンジ”を掲げるミセスモデル事務所「Pearlyterrace」代表。雑誌・書籍編集者)