ミネラルウォーターの真実・・・その2
前回は、ペットボトルのミネラルウォーターについて書きましたが、今回は水道水について。
水道水は貯水場の水を塩素殺菌して飲み水にしているのは周知のこと。
この塩素が水道水の中に残ったものを残留塩素といい、近年健康への影響が取り沙汰されています。
残留塩素はなぜよくないのか。
塩素が持つ殺菌力は、コレラやチフス、エボラ出血熱など、ほとんどのウィルスを殺してくれる半面、肌や髪などが荒れる、長く摂取しているとガンになる、などさまざまな悪影響も。
ももとは戦後GHQの指導のもと水道水の塩素消毒がはじまったそうで、最初の頃の塩素濃度はそれはすごいものだったようです。
が、その後、国際基準に合わせて徐々に減らし、今ではほかの国よりも厳しい基準値になっています。
残留塩素だけの理由ではありませんが、ヨーロッパやアメリカではほとんど水道水を飲む習慣がないことを考えると、日本の水は悪くはないと言えるのではないでしょうか。
そうはいっても、残留塩素の存在を知ってしまうと、なんだか気になるものです。
その気になって飲んでみると、確かにカルキの匂いがする、と感じることもありますね。
そこで登場するのが浄水器です。
蛇口に取り付ける簡単なものから、水を濾材を通すものまで、いろいろあります。
水道水を基本飲ま(め)ない国の徹底した浄水器に比べると、日本のそれは塩素対応がほとんど。
微量いえども塩素などは体内に入れたくない、肌や髪を美しく保ちたい、美味しくコーヒーが飲みたいなどなど、水が飲めない国からみれば、贅沢とも思われそうな目的で作られています。
では、日本の浄水器は不要なのか、というと、それはつける目的によって、はい、とも、いいえとも言えると思います。
まず、水道水を飲めるようにするため、という点では、ほぼ不要。
ただ、田舎などで古い水道管がそのまま使われているところなどは、塩素以外の理由で浄水器は設置することをお勧めします。
次に、健康、美容対策としての浄水器。
これは、その人の意識の高さやこだわりによるものなので、本人の判断にお任せするしかありません。
基本的に日本の水道水はそのまま飲めるので、それをどこまで浄化するかにもよりますね。
集合住宅だから、古い家だから、肌が荒れやすいから、アトピーだから、などなど、理由は人それぞれですが、大切なのは、浄水器を設置するその理由なのです。
日本の浄水器はさまざまなコンセプトの下に開発され、価格もピンキリです。
ただ、なんとなくつけていたほうがいいんじゃないのー、という設置なら、つけなくてもいいかもしれません。
浄水器設置を考えている方、浄水器にいったい何を求めるのか、それを考えてみてはいかがでしょう。