美容・食

成分と同じくらい好き嫌いが分かれる「化粧品の容器」

化粧品を選ぶときは肌に合う合わないが、一番のポイントであることは間違いありませんね。

好き嫌いはともあれ、まずは、肌にいいかどうかが最優先です。

ところが、容器となるとどうでしょう。

たとえば・・・まったく同じ成分、同じコンテンツでつくられた化粧品を

ひとつは白を基調にしたシンプルな容器に入れる、

もうひとつは、ピンクやパープルを基調にした装飾的な容器に入れる、

その場合、どちらを選ぶかは、その人の好みや信条に委ねられます。

 

どの化粧品メーカーも悩んでいるのは、

どちらが多くの女性に支持されるか、ということ。

 

ベーシックな服を着て、オーガニックを好み、サステナビリティな世の中を愛する・・・

そんな人なら、間違いなくシンプル容器を選びますよね。

反対に、いつもゴージャスでラブリーなものに囲まれていたいパーティピープルのような女性なら、

気持ちをあげてくれる装飾的な化粧品を好むと考えられます。

 

しかしながら、多くの女性は、オーガニックフェチでもなく、パーティピーポーでもない、

ある一定の標準枠の中におさまるライフスタイルや嗜好を持っているものではありませんか。

 

オーガニックなものを選択するときもあれば、

女性であることを満喫させてくれるものを選びたくなるときもある。

それが、ごくふつうの女性です。

 

だから、化粧品メーカーは悩むのですね。

容器をシンプルにしてコストをおさえれば、それが価格に反映されるのですから、

消費者にとってはシンプルのほうがありがたいとも言えそうですが、

化粧品には気持ちをあげてくれる役目もある、と思う女性にはシンプル容器は物足りなく映るでしょう。

 

そんなこんなを、各社でマーケティングしながら、

社運を左右する容器を決めていくのです。

 

ふだん容器で選んでいるつもりはなくても、

2つ3つを並べて、どちらにしようか、というときになると、

自分の信条や好みが微妙に影響するものです。

そういうときに、自分の心がどう動くかで、逆に自分の潜在的な価値観に気づくかもしれませんね。